オカンにとっての“タイパ”は、白ごはんにふりかけやったで|“効率”に疲れたあなたへ届けたい話

心がラクになる習慣

最近、よう聞くようになった言葉「タイパ」や

タイムパフォーマンスってつまり“時間あたりの効率”やな。

動画見るんも、買いもんするんも、なんでも“いかに早う、ムダなくこなすか”がええっていう時代。

でもな、そんなんに疲れてまう夜、ないか?

朝起きて、メイクしながらYouTube。

ごはん食べながら仕事の返信。

移動中は英語のリスニング。

なんかしてないと、”焦る”。

じっとしてると、自分が止まってる気いして、怖い。

けどな、オカンはこう言うてたんや。

「ごはんにふりかけかけて、黙って食べてる時間が、一番ええんやで」

ほな、今日はその話、させてもらうわ。

タイパばっかり気にしてたら、“今”がスカスカになるで

“効率”って、ほんまに自分を幸せにしてるん?

確かに、効率は大事やで。

でもな、それが自分の心を削ってたら、ほんまに意味あるんか?

どんだけタイパよく生きても、心がカッサカサやったら意味あれへん。

何をするか”も大事やけど、“どんな気持ちでやるか”は、もっと大事なんやで。

オカンが言うてた。

「急いだって、おいしさは増えへんよ」って。

それは料理の話ちゃうねん。人生の話や。

忙しい朝こそ、座って食べ|オカンのふりかけは心の栄養やった

あれは小学校の三年生ぐらいやったか。

冬の朝、まだ外は薄暗くて、こたつから出るのもイヤなぐらい寒い日。

オカンは早よから台所で、ごそごそ音立ててる。

味噌汁の匂いと、白ごはんの湯気が、家の中にふんわり広がってた。

「アンタ、はよ起きて食べや」って布団から引っぺがされて、眠い目こすりながら、ぼーっと茶の間に座った。

その日、なんや知らんけどごはんの上には、ふりかけ。

え、今日ふりかけだけなん?」って聞いたら、オカンはにこっと笑いながら、こう言うてきた。

「せや。今日はな、あんたがこの前くれたお手紙のお礼や」

そう言えば図工の時間に書いた「家族への手紙それをランドセルにぐちゃぐちゃのまま入れて、照れくさくて渡せへんかったやつ。

オカン、それ見つけて読んでたんやな。

「“お母さん、いつもおいしいごはんありがとう”て書いてあったやろ。せやから今日は、オカンがアンタに“ありがとうのふりかけ”作ったんやで」

なんのこっちゃ思たけど、ふりかけはオカンの自作で、干しえびに、ごま、青のり、ちりめん、ちょっとだけ砂糖。

それが、炊きたての白ごはんの上で、湯気と一緒に香って、もう、めちゃくちゃうまかってん。

びっくりするぐらい、心がポカポカした。

食べてたら、ぽろっと涙出てもうてな。

「なんで泣くん?」てオカンに聞かれて、

わからん…けど、ありがとう…」しか言われへんかった。

そのあとオカンが、ちょっと真顔で言うてきた。

「ごはんはな、“お腹を満たすもん”やのうて、“心をつなぐもん”や。どんだけ忙しゅうても、立ってかきこむよう食べ方しとったら、心まで貧乏になるで」

その言葉、今でもずっと覚えてる。

大人になって、仕事に追われて、コンビニおにぎり片手に駅まで走る朝が続いたとき、ふと思い出してん。

…あかん、これ、心が削れてってるわ」って。

そんである日、早起きして、炊きたての白ごはんに、あの頃の味に近づけたふりかけ作ってみた。

食べながら、涙がぽろぽろ出た。

あの朝の、自分とオカンに、会えた気がしたんや。

ふりかけごはん、ただのごはんや。

でもそこには、愛も、言葉も、時間も、全部詰まってる。

それを「毎日」やってたオカンの背中、ほんま、今なら泣けるほどかっこええ。

“タイパ”に疲れたときこそ、ふりかけごはんの精神でいこ

効率を求めることが悪いわけやない。

せやけど、それに追われすぎて心まで削られたら、意味あれへん。

そこでな、オカン式“心のタイパ”術を紹介するわ。

ながら」をやめて、ひとつずつ味わってみる、ごはん食べるときは、ごはんだけ。

お風呂入るときは、スマホ置いて、ぬくもりだけ感じるだけ。

そんな小さい「だけ」の時間が、心を整えてくれるんやで。

2分でもええ、ぼーっとする時間、作ったってや。

ふりかけごはん食べながら、窓の外”ぼーっと”眺める時間。

なんもせん、なんも考えへん、せやけど、ちゃんと“生きてる”時間。

そういうのが、ほんまは一番タイパええのかもしれん。

 心の声、聞こえてるか?

これ、ほんまにやりたいこと?

いま、自分は楽しいんかな?

ちょっと立ち止まって、自分に問いかけるクセ、つけてみ?

オカンは言うてたで。

「あんたのペースで生き。人の速さに合わせんでええやで」

最後に聞いて

効率も、成果も、ええ。

でもそればっかり追いかけてたら、気づいたら“自分”おらんようになる。

ふりかけごはんは、決して”ごちそう”やなかったけど、なんかあの朝は、心があったかかった。

せやから今日、疲れてるあんたに言いたい。

何もせん時間も、生きてるってことやで」って。

明日も、うまいこと生きようとせんでええ。

楽しむ”だけで、ええんやで。

もし今、タイパの波に呑まれて、しんどなってるなら。

せめてこの記事を読んでる5分間くらいは、心をゆるめてくれてたら嬉しいわ。

アンタはアンタの速さで、生きてええんやで。

【免責事項】

※本記事は、医療的・心理的なアドバイスを目的としたものではありません。

深い孤独感や不安が続く場合は、心療内科や専門家の助けを借りることをおすすめします。

“誰かに頼る”ことは、甘えやなくて、生きる知恵やからな。

 

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