あんたも、こんな経験ないかな?
何回もぶつかって、どれだけ話しても通じてる気がせえへん。言葉を重ねるたびに、距離が広がっていく感じがして、気づけば心の中で線を引いてしまう。
「もうこの人とは、距離を置いたほうがええんちゃうか」って。
無理して関わってもしんどいだけやし、なるべく顔を合わせんようにしたり、必要最低限の会話だけでやり過ごすようになる。…せやけど、心のどこかでは、モヤモヤが残ってるんよな。
オレにも、そんなふうに避けてた人がおったわ。職場の上司やってんけど、何を言うても否定されるし、こっちが相談しても「そんなもん自分で考えろ」ってバッサリ。頼る気も失せるし、だんだん顔を見るだけで胃がキリキリ痛むようになった。「この人とだけは、絶対わかり合われへん」って、勝手に決めつけて、心の中に分厚い壁をつくってた。
でもな、不思議なもんで、ご縁って“分かり合える人”との出会いだけやないんよ。むしろ、分かり合われへんと思ってた相手との関係の中に、自分の未熟さとか、偏った見方とか、思い込みが浮かび上がってくることがある。
ご縁っちゅうのは、思い通りにいかんからこそ、人生を深くしてくれるんや。
この記事が、今あんたの心のどこかにある「もう無理かもしれん」って気持ちに、そっと寄り添えたらええなと思う。
ご縁って、すぐに答えが出るもんやないけど、あきらめへん気持ちが、きっと少しずつ何かを動かしてくれるはずやで。
苦手やった人が、人生を押し上げる力になる
正直、苦手やと思ってた人が、いつの間にか自分の人生をグッと押し上げてくれる存在になる、そんなこと、ほんまにあるんやで。最初は信じられへんかもしれんけど、これがご縁の不思議な力やねん。
「この人とは無理や」とか、「どうしても合わへん」って最初から勝手に線引きしてしまうこと、誰にでもあると思う。でも、そんな相手が、実は一番自分のことを信じて応援してくれる存在になることもあるんよ。
最初は苦手意識が強くて、できれば距離を置きたい、話すのも気が重い。けど、時間が経つにつれて、その人の意外な一面や、思ってた以上に自分のことを真剣に考えてくれてる姿が見えてくることがある。
そうやって少しずつ心の壁が崩れていくと、今まで気づかんかった支えや励ましに気づけるようになる。「自分は一人で頑張ってる」って思い込んでた世界で、実は誰かの手に支えられてたって実感する瞬間がくるんや。その気づきは、自分の世界をぐっと広げてくれる。
苦手やと思ってた人が、いつの間にか自分の人生にとって大切な味方に変わる。そんな経験を通して、ご縁の不思議さと人とのつながりの力を、改めて感じることができるんや。
だからこそ、「苦手やから」って最初からシャットアウトせずに、少しだけ心を開いてみることが、人生を大きく動かすきっかけになるかもしれへん。
“好き嫌い”で切り捨てたら、チャンスも人も逃す
オカンが台所でボソッと言うてた。
「人とのご縁はな、寄せ鍋みたいなもんや。好き嫌いで具材を選んでたら、ほんまの旨味は出えへんで。」
この言葉、今でもよう覚えてる。社会に出て、いろんな人と関わる中で、このオカンの言葉の意味がだんだん分かってきた。
昔の自分は、ちょっとでも「この人苦手やな」って思ったら、すぐに距離を置いた。話すのもめんどくさいし、どうせ分かり合われへんやろって、勝手に決めつけてたんや。
でも、たまたましんどい部署に異動になって、頼れる人もおらん中、苦手やと思ってた先輩と話す機会ができた。最初は気が重かったけど、思い切って自分のフィルターを外して接してみたら、全然イメージとちゃうかった。
その先輩はめっちゃ優しくて、頼りがいもあった。しんどいとき「大丈夫か?」って声をかけてくれて、仕事のコツも親身になって教えてくれた。
もしあのとき、“好き嫌い”で切り捨ててたら、こんなふうに助けてもらうこともなかったし、自分の世界も広がらんかったと思う。
人って、見た目や第一印象だけじゃ分からんもんや。苦手やと思ってた人の中にも、自分と似た悩みを抱えてる人もおるし、思いがけない優しさや強さを持ってる人もおる。“好き嫌い”のフィルターを外してみたら、相手の本当の姿が見えてくることもある。
今、ちょっと苦手やなと思う人がおったら、一度だけでもフィルター外して接してみてほしい。新しいチャンスや出会いは、案外そんなところから生まれるもんやで。
オカンの言葉、ほんまやったなって、今になってしみじみ思うわ。
35歳、瀬戸際のプロジェクトで見つけた“本物の味方”
異動して3ヶ月。正直、毎日が地獄やった。
新しい部署は人手も足りひんし、納期はギリギリ。
上からのプレッシャーも半端なくて、心が折れかける日々。
夜遅くまで残業して、家に帰っても仕事のことばっかり頭から離れへん。
正直、「もう無理や」って何回も思った。
そんなある日、たまたま会社近くのおでん屋で、普段はあんまり話さん苦手な先輩と、カウンターで隣になった。
最初は気まずかったけど、先輩がぽつりと「しんどなったら、ちょっとだけでも手貸すわ」って言うてくれた。
最初は「社交辞令やろ」って思ってたけど、その言葉がなんや心に残ってた。
ほんまにしんどい夜、徹夜続きで目の下クマだらけで出社したら、デスクに缶コーヒーがそっと置いてあった。
「誰やろ?」って思ったら、その先輩が「お疲れさん」って、何気なく声かけてくれた。
誰よりも早く来て、黙って資料まとめるの手伝ってくれることもあった。
無理に励ましたりせんと、ただ黙って隣で作業してくれるその姿に、何回も泣きそうになった。
それまで、なんとなく「この人、苦手やな」って思ってた自分が恥ずかしくなった。
先輩は口数少ないけど、困ってる人を見て見ぬふりできへん、めっちゃあったかい人やったんや。
「苦手や」って決めつけてた昔の自分に、「この人、ほんまはめっちゃええ人やで」って教えてやりたかった。
あの時、”好き嫌い”のフィルター外して、心を開いてみてほんまによかった。しんどい時にそっと手を差し伸べてくれる人がいるだけで、心ってこんなにも軽くなるんやなって、身にしみて感じた。
今では、先輩の存在がこの部署での一番の支えや。人は見た目や第一印象だけじゃ分からん。
苦手やと思ってた人が、一番の味方になってくれることもあるんやで。
「ほんまは話したかった」本音を伝えた夜
プロジェクトが終わった打ち上げの夜やった。みんなで飲んだあと、駅までの帰り道、勇気を出して先輩に言うてみた。
「最初、めっちゃ苦手やったんです。でも、今は……ほんまに感謝してます。」
先輩はしばらく黙ってから、答えた。
「俺もやで。お前、最初は何考えてるかわからんかった。でもな、今は頼りにしてる。」
その言葉が、心にしみた。
本音をぶつけ合える関係は、最初からできるもんやない。時間をかけて、少しずつ育てていくもんなんやなって思った。
ご縁を大切にする心の持ち方
ご縁って、ほんまに人生を大きく動かす力があると思うねん。どんだけ自分で頑張ってても、いざという時に助けてくれるんは、やっぱり人とのつながりやし、たった一回の出会いが自分の人生を大きく変えることもある。普段なんとなく付き合ってる人との関係も、実はめっちゃ大事やったりするんよな。
ご縁があったからこそ助かったり、思いもよらんチャンスが転がり込んできたりする。逆に、ご縁を大事にせんかったら、せっかくの幸運も支えも、気づかんうちにどっか行ってしまう。
人とのつながりって、ほんま人生の宝もんやと思う。どんな小さな出会いでも、未来を変える力があるんやで。
ご縁を大切にするには、まず自分からちょっと心を開いてみることや。相手のことを少しずつ知ろうとする気持ちが、信頼や安心につながる。
困った時や嬉しい時に支えてくれるんは、やっぱり人とのつながりやし、ご縁を大事にしてると、思いがけんチャンスや新しい景色も見えてくるもんや。
ほな、これから「ご縁を大切にする心の持ち方」を紹介するから、今日からちょっとずつでええから、自分のペースで取り入れてみてな。ご縁を大事にする気持ちが、きっとあんたの人生を想像以上に豊かにしてくれるはずやで。
感謝を口に出す
最近、誰かに“ありがとう”って、ちゃんと口に出して伝えたことある?
毎日の忙しさの中で、つい当たり前になってしまう人とのやり取り。でも、どんなに小さなことでも「ありがとう」って言葉にするだけで、そのご縁はぐっと深まる。
「言わんでも伝わるやろ」って思うこともあるかもしれへん。でもな、心の中で思ってるだけやったら、相手にはなかなか伝わらんもんや。実際、言葉にして初めて、相手の心にちゃんと届くんやと思う。
ほんの些細なことでも「ありがとうな」って一言添えるだけで、相手の表情がふっと和らぐことがあるやろ?その瞬間、お互いの距離がグッと近づくねん。感謝の気持ちを伝えることは、相手の心をあったかくするだけやなくて、自分自身の心も豊かにしてくれる。
「ありがとう」って、特別な時だけやなくて、日々の中で何度でも使える魔法の言葉や。どんなに小さなことでも、気づいた時に素直に口に出してみてほしい。最初はちょっと照れくさいかもしれへんけど、続けていくうちに自然と言えるようになるし、周りとの関係もきっと変わってくる。
今日から、ちょっとずつでええから、「ありがとう」を言葉にしてみてな。あんたのその一言が、ご縁をつなぐ小さな一歩になるはずやで。
無理せん距離感を大切にする
最近、人との距離感に悩んだこと、ない?
ご縁って、べったり近づくことだけがええわけやないんよ。ときには、ちょっと距離を置いてみることで、逆に関係がうまくいくこともある。
無理して毎回関わろうとすると、お互いしんどくなってしまうし、気疲れしてしまうことも多いんちゃうかな。でも、「ここにおるで」っていう気配だけでも、十分に支えになるご縁もあるんや。
たとえば、何かあった時にすぐ駆けつけるわけやなくても、「困ったらいつでも頼ってな」って思える関係。あえて干渉しすぎず、でも心のドアはいつでも開けとく。そんな距離感が、ご縁を長く、自然体で続けるコツやと思う。無理に近づこうとせんでも、ちゃんとつながってるって感じられる関係こそ、ほんまに大事やと思うわ。
今更やけど、当たり前のことやのに、つい忘れてしまいがちなこの距離感。自分も相手も無理せんでいられる、そんなご縁を大切にしてほしい。干渉しすぎず、でも「ここにおるで」っていう安心感を持てるような関係を、これから意識してみてな。
今日から、ちょっとずつでええから、無理せん距離感を意識して、ご縁を育ててみてや。あんたのそんな心が、きっと長くあたたかい人間関係をつくってくれるはずやで。
自分のことも、ちょっとずつ話してみる
自分のこと、ちゃんと話せてる?
ご縁って、相手にばっかり心を開いてもらうもんやと思いがちやけど、ほんまは自分のこともちょっとずつ伝えていくことで、ぐっと深まるもんやねん。
「こんなこと話してええんかな…」って不安になる気持ち、誰にもあると思う。でも、ちょっとした失敗談や、素直な気持ちをポロッとこぼすだけで、相手との距離が一気に近くなることってあるやろ?
自分の弱さや本音を見せることで、「あ、この人も同じやな」「完璧ちゃうんやな」って、相手もホッとできる。人は、強がってばっかりやと逆に壁を感じてしまうもんやけど、素直な部分を見せることで、ほんまの意味で信頼し合える関係に変わっていくんよ。ご縁は、そういう素直さの中に息づいてるんやと思う。
自分のことを話すのって意外と勇気がいる。でも、ちょっとしたことからでええねん。たとえば「実は昨日こんな失敗してな」とか、「最近こんなことで悩んでるねん」って一言添えるだけでも、相手は「自分も話してええんや」って思える。そうやって、お互い少しずつ心を開いていくことで、ご縁はどんどん深まっていく。
今日から、ちょっとずつでええから、自分のことも少しずつ話してみてな。完璧やなくてええし、無理に全部さらけ出す必要もない。素直な気持ちをちょっとずつ伝えることで、あんたのご縁はきっともっとあたたかく、強いものになっていくはずやで。
去っていく人にも、感謝を忘れんこと
昔一緒に笑った人や、気づけば疎遠になった知り合いのこと、ふと思い出すことってない?
ご縁って、出会いだけやなくて、別れにもちゃんと意味があるねん。人との関係が終わったとき、つい相手を恨んだり、「なんであんなことになったんやろ」って引きずってしまうこともある。でもな、「この人と出会えたから、今の自分がおるんやな」って思えるようになったら、心はぐっと自由になるんよ。
去っていく人にも「ありがとう」って気持ちを持つのは、簡単なことやないかもしれへん。けど、どんな出会いも別れも、今の自分を作る大事なピースやと思うねん。
過去のご縁があったからこそ、今のあんたがここにおる。そのことに気づけたら、もう無理に誰かを引き止めたり、過去にとらわれたりせんでもええんや。
そして、その感謝の気持ちが、自然と次のご縁を引き寄せる力になる。心に余裕ができて、新しい出会いにも素直になれるし、また大切な人と巡り合えるチャンスも増えていく。ご縁は、出会いも別れも全部ひっくるめて、あんたの人生を豊かにしてくれるもんや。
つい忘れてしまいがちな「去っていく人への感謝」。今日から、ちょっとずつでええから、過去のご縁にも「ありがとう」って心の中で伝えてみてな。その一歩が、あんたの心をもっと自由にして、次の素敵なご縁を呼び込んでくれるはずやで。
今ここ”のつながりを大切にする
ふと気づいたら、目の前の人よりスマホの画面ばっかり見てしまってること、ない?
未来の出会いを期待したり、過去の出来事をあれこれ悔やんだりすることもあるけど、ほんまに大事なんは“今ここ”で一緒におる人とのつながりやと思うねん。どんなに忙しくても、いま目の前にいる相手の目をちゃんと見て、話を聴く。その瞬間に「ここにおるで」って気持ちを持つことが、ご縁をぐっと強くしてくれるんよ。
心ここにあらずで会話してたら、どれだけ一緒にいても、ほんまの意味でつながることはできへん。逆に、短い時間でも「今この瞬間」を大切にして向き合えば、相手は「自分を大事にしてくれてるんやな」って感じてくれる。
そういう積み重ねが、信頼や安心につながって、ご縁を長く深いものに育てていくんやと思う。
当たり前のことやのに、つい忘れてしまいがちな“今ここ”のつながり。未来や過去にとらわれず、まずは今日、目の前の人との時間を大事にしてみてほしい。スマホを置いて、相手の目を見て、ちゃんとその場に“おる”っていう気持ちで過ごしてみてな。
今日から、ちょっとずつでええから、“今ここ”のご縁を意識して育てていこうや。あんたのその心が、きっと人間関係をもっとあたたかく、豊かなものにしてくれるはずやで。
新しいご縁が人生を動かす瞬間
誰でも「どうしても苦手やなぁ」って思う人はおるもんや。職場でも、学校でも、ご近所でも、顔を合わせるたびに気まずかったり、つい避けてしまったりする相手がいるのは自然なことやで。
無理に好きになろうとせんでもええし、「仲良くせなあかん」って自分にプレッシャーをかける必要もない。でもな、ほんの少しだけ心の扉を開けてみてほしいんや。
苦手な人との関係は、一気に変わるもんやない。昨日よりちょっと話せた、今日は自分から挨拶できた、そんな小さな一歩の積み重ねが、やがて大きな変化につながる。気づいたら、前より心が楽になってたり、相手のことを前ほど気にせんようになってたりするもんや。
人間関係は、焦らず自分のペースでええ。どんなに遠回りしても、どんなに時間がかかっても大丈夫。あんたが踏み出したその一歩は、必ず未来の自分を支えてくれる。
新しい出会いや、思いがけない味方が現れる日もきっと来る。だから、「ご縁は大事にしいや」って、オカンもよう言うてた。
無理せず、自分らしく歩いていけば、いつか「あの時、頑張ってよかったな」って思える日がきっと来る。今はしんどくても、焦らんでええ。今日のその一歩が、明日のあんたを少しずつ変えていく。
もし今、「人付き合いってなんでこんなにしんどいんやろ」と感じてるなら、【人間関係も食べ物と一緒、合う合わんがあるんやで】、このオカンの言葉が、きっとあんたの心を少し軽くしてくれるはずや。これからも温かいご縁があんたに訪れますように。
最後に、オカンからの手紙
「人との縁は、不思議や。最初に「嫌いや」思た人が、後になって「一生もんの仲間」になることもある。心、ぎゅうぎゅうにせんと、ふわっと開けときや。ええ出会い、きっと、あんで。」
――オカンより
【免責事項】
※本記事は筆者の個人的体験に基づくものであり、医療・心理的アドバイスを目的としたものではありません。必要に応じて、専門家へのご相談を推奨します。
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